『本日は、お日柄もよく/原田マハ』
今回は、原田マハ著「本日は、お日柄もよく」です。
早速、簡単に紹介していきます。
1.作品情報
著 名:本日は、お日柄もよく
著 者:原田マハ
出版社:徳間文庫
発売日:2013/6/15 ※文庫本の初版発行日
頁 数:375ページ
「スピーチ」がテーマとなっている小説で、言葉が持つ力を感じさせてくれます。
政治の話も出てきますが、とっつきやすく、読みやすい物語となっています。
2.あらすじ
OL二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみ厚志の結婚式に最悪の気分で出席していた。ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞だった。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された! 目頭が熱くなるお仕事小説。
「本日は、お日柄もよく」裏表紙より引用
こと葉が、伝説のスピーチライター久遠久美に出会うところから、物語が進んでいきます。
こと葉の言葉は人々の心を動かすことができるのかが、見どころです。
言葉が持つ力を感じられると思います。ぜひ読んでみてください。
3.こんな人におすすめ
- お仕事小説が好き
4.こんな人には向いていないかも?
- 政治的な話について、その内容に違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
5.感想
ここからは、私の正直な感想を綴ります。
個人の感想なので、共感していただけないこともあるかと思いますが、ご容赦ください。
また、ネタバレや、ネタバレと感じられる内容が含まれていますので、ご注意ください。
人前で話をするのって難しいですよね。
ただ、本作を読んだ後は、何だかうまく話ができるような気になってしまいました。
話の導入部分をありきたりにせずに、ぐっと惹きつけるものにするというのは、目から鱗が落ちるような思いがしました。
いつも、と言ってもそんなに機会は多くないですが、あまり深く考えずに、無難な導入をしてしまっているような気がします。
今後、人前で話をする機会があったら、この本を参考にしたいなと思います。
小説としては、途中から軽くなってしまった印象でした。
私は小説にリアルを求めているわけではないので、予定調和な展開でもOK派なのですが、あまりにも都合がよすぎてややマンガっぽさを感じてしまいました。
また、実際の団体とは一切関係がないと言いつつも、明らかに特定の団体や人物が連想される内容となっていて、それを一方的に悪者扱いしているのも、若干気になりました。
私自身には特定の政治的な思想というものはないのですが、気を悪くする人もいるんじゃないかなと。
本記事の執筆時点で、原田マハさんの小説は本作しか読んでいませんので、他の作品も読んでみたいなと思いました。
以上、『本日は、お日柄もよく/原田マハ』の紹介と感想でした。