『死にゆく者の祈り/中山七里』
今回は、中山七里著「死にゆく者の祈り」です。
早速、簡単に紹介していきます。
1.作品情報
著 名:死にゆく者の祈り
著 者:中山七里
出版社:新潮文庫
発売日:2022/4/1 ※文庫本の初版発行日
頁 数:406ページ
こちらは、『さよならドビュッシー』で第8回このミステリーがすごい!大賞を受賞された中山七里さんによるミステリ小説です。
教誨師が主人公という、あまり見かけない設定のお話です。
2.あらすじ
何故、お前が死刑囚に。教誨師の高輪顕真が拘置所で出会った男、関根要一。かつて、雪山で遭難した彼を命懸けで救ってくれた友だ。本当に彼が殺人を犯したのか。調べるほど浮かび上がる不可解な謎。無実の罪で絞首台に向かう友が、護りたいものとは――。無情にも迫る死刑執行の刻、教誨師の執念は友の魂を救えるか。急転直下の”大どんでん返し”に驚愕必至。究極のタイムリミット・サスペンス。
「死にゆく者の祈り」裏表紙より引用
主人公の顕真が、拘置所で旧友である関根要一と出会うところから、物語が進んでいきます。
なぜ関根は死刑執行を待つ身となったのか、事件の真相は何なのかが、見どころです。
3.こんな人におすすめ
- スリリングな話が好き
4.こんな人には向いていないかも?
- すみません、思いつきませんでした
5.感想
ここからは、私の正直な感想を綴ります。
個人の感想なので、共感していただけないこともあるかと思いますが、ご容赦ください。
また、ネタバレや、ネタバレと感じられる内容が含まれていますので、ご注意ください。
正直、これはどんでん返しではないのでは・・・と思いました。
事件の真相についても、例えば犯行時に関根と富山がお互いの存在に気づかないなんてあり得るのかなど、ちょっと都合がよすぎるかなと思う部分もあったり。
導入や途中までは引き込まれましたが、後半から終盤にかけて失速してしまいました。
教誨師の仕事については、ほとんど知らなかったので新鮮でした。
少し飛躍してしまいますが、自分の仕事が本当に人の役に立っているのか、というのは社会人の方は一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
良然から、ゆっくり解いていけばいい、と教えられた気がします。
本作はあまり楽しめませんでしたが、本記事の執筆時点で、中山七里さんの小説は本作しか読んでいませんので、他の作品も読んでみたいなと思いました。
以上、『死にゆく者の祈り/中山七里』の紹介と感想でした。