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『GOTH(夜の章)(僕の章)/乙一』

今回は、乙一著「GOTH(夜の章)(僕の章)」です。

早速、簡単に紹介していきます。

 

 

1.作品情報

著 名:GOTH(夜の章)(僕の章)

著 者:乙一

出版社:角川文庫

発売日:2005/6/25 ※文庫本の初版発行日

頁 数:(夜の章)184ページ、(僕の章)242ページ

 

こちらは、第3回本格ミステリ大賞を受賞した『GOTH リストカット事件』を二分冊したものです。

ミステリ要素に加え、乙一さんならではの人間の暗黒面へのアプローチが特徴的な作品です。

 

2.あらすじ

森野夜が拾った1冊の手帳。そこには女性がさらわれ、山奥で切り刻まれていく過程が克明に記されていた。これは、最近騒がれている連続殺人犯の日記では? もしも本物だとすれば、最新の犠牲者はまだ犯行現場に立ちすくんでいるはずだ!? 人間の残酷な面を覗きたがる悪趣味な若者たち――〈GOTH〉を描き第3回本格ミステリ大賞に輝いた、乙一の跳躍的作品。「夜」に焦点をあわせた3篇を収録。

「GOTH 夜の章」裏表紙より引用

主人公の「僕」と森野夜が、猟奇的な事件に関わっていくお話で、連作短編集となっています。

事件の真相は何なのか、「僕」と森野夜は事件にどう関わっていくのかが、見どころです。

各話、思いがけない展開を楽しめると思いますので、ぜひ読んでみてください。

 

3.こんな人におすすめ

  • ミステリが好き
  • 謎解きが好き

 

4.こんな人には向いていないかも?

  • グロい話が苦手

 

5.感想

ここからは、私の正直な感想を綴ります。
個人の感想なので、共感していただけないこともあるかと思いますが、ご容赦ください。
また、ネタバレや、ネタバレと感じられる内容が含まれていますので、ご注意ください。

叙述トリックが仕掛けられていて、「そういうことだったのか」とすべてを理解するときの驚きと感心を何度も味わうことができました。

あの感覚って、なんとも言えず心地よいんですよね。

「犬」はちょっと強引では?と一瞬思いましたが、フィクションなので全然OKですね。

 

また、良い意味で中二病っぽい世界観は、乙一さんならではで、学生時代に読んでいたらもっとハマっていたんだろうなという気がしました。

本作は、もともとはライトノベルとして発表された作品ということもあり、読みやすいので、幅広い年齢層にウケそうですね。

ライトノベルがすべて読みやすい作品だというわけではないと思いますが。

 

私の中では、乙一さんの作品は、思いがけない展開を楽しむものというイメージが勝手についてしまっているのですが、期待通り、存分に楽しむことができました。

以上、『GOTH(夜の章)(僕の章)/乙一』の紹介と感想でした。